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早稲田大学
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「荒ぶる」復活

『伝統と革新を実行した2年弱を紹介し、他の分野でも応用できる方法論が散りばめられている』
 本書は、前早稲田大学ラグビー蹴球部監督の清宮克幸氏が、就任した2001年から2002年10月までを振り返り、改革の軌跡と成果を1冊の本にまとめたものである。
(中略)
 監督就任とともに、著者は失われた良き伝統を戻し、悪しき伝統を撤廃した。前者は先輩が後輩に早稲田ラグビーの何たるかを教えるものであり、後者は練習時間の短縮と最新理論の導入である。

 長きに渡る低迷を強いられた早稲田大学ラグビー蹴球部を、著者は最初のミーティングで明確なスローガンを掲げ、ミーティングまでの40日間で戦う上で必要な体制を整備・構築した。特に、メディカルスタッフを強化したことは大きく、けが人が劇的に減少し、戦力ダウンを最小限に留めた。
 次に、これまでは5時間以上も費やしていた練習時間を2時間に短縮した。理由は幾つかあるが、効率的に行うことで自らに必要な練習を行う時間を設け、細部にこだわらずに幹を強くすることに重点を置いた。
(中略)
 4章では、2001年シーズンを振り返っている。まず、圧倒的強さを誇っていた関東学院大学を目標にチームを鍛えたこと、並びに伝統の早慶戦や早明戦を振り返った。次に、チーム事情とメンバーについて触れ、決勝に進出するまでの人間ドラマについても披露している。
 最終章では2002年シーズンについて触れ、外国人コーチの招聘と新たなスローガンを合言葉に、今度こそ関東学院大学に勝利しようとする著者の意気込みと取り組みを綴っている。

 どの章もすばらしい内容だが、個人的には1章が参考になった。1章をしっかりと理解しなければ、他の章で著者が何を言いたいか、チームを強くするために著者がどのようなことに取り組んだかの真意を理解することができないだろう。
 ただ、本書はわかり易い文体で書かれている。そのため、一見すると章と章の間がバラバラに捉えがちな内容でも、脳ミソの中で全体の流れを再構築することが容易だろう。ちなみに、本書に対する評価は★★★★★である。

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